Vol.21 愛は地球を救う…の?

日本テレビ系で毎年夏に放映されている『24時間テレビ〜愛は地球を救う』ですが… すいません、今だかつて、まともにちゃんと観たことがありません…(>_<)
なので、とりあえずはウィキペディアで調べてみました
      ↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/愛は地球を救う

…ん〜、長い歴史の中で、けっこういろんなことがあったんですなぁ…

まあ、とにかくチャリティーなわけですから、その目的などは、まったくもって正しいことなんだと思います。テレビっていう媒体を使うということは、 どうしても視聴率とかCMのスポンサーだとか、さらには出演者のギャラも必要となるわけで、細かいことを言うとそこに"チャリティ"が成立するのかは疑問 ではあるものの、ま、そこらへんはテレビってことで。

タレントさんとか俳優さんとかミュージシャンっていうのは、公の媒体に出ることを職業としているわけで、そこでノーギャラっていうのは、やっぱりあり得ないとは思うんですね。しかも、この番組のメインになった日にゃ、ほぼ24時間ビッチリと拘束されるわけで…
これはもう、かなりの重労働です。それを「ノーギャラでいいです」なんていう方は、そうそういやしません(と僕は思います)。ある意味、その方にとっては自分の営業活動の1つにもなっていると思うんですね。「私はチャリティにも大いに興味があるんです」的な…

あ、でも、それを非難する気なんて全然ありません。それはそれでいいんです。出演することで、番組を盛り上げ、多くの視聴者に募金を呼びかけることが可能な方々なんですから。
そもそも、そういう番組の主旨に賛同できない方は、はなから出演を拒否しているみたいですしね。

僕なりにどうなのかなぁ〜と思うのは、そういうことではなく、この番組を作っている側なんです。全然観てないのに、こんなことを言う自分もどうなのかと思いますけど、どうしても気になるのがこの番組恒例のマラソンなんです。今年は欽チャンでした… 60kmだか70kmを走り、番組のエンディングに合わせてメイン会場の武道館に感動のゴール!っ ていう筋書き(←ほんとは筋書きなんて無いはずなんだけど)です。今年の欽チャンに限らず、予定より早く走ってきた場合は、どこかで時間調整をしてエン ディングの時間に合わせるっていう方策は、まあいいとして… そもそも萩本欽一さんにそんなに長い距離を走らせること自体がムチャだと思うんです。
これまでのランナーを見ても、若くてバリバリな人より、むしろ中年以降の方々が多いように思うし、そういう方々が途中からヘロヘロになりながら走る(とい うか、最後は歩く)姿を観ながら「頑張れ!」って応援するのは、果たしてどうなんでしょうか。そういうヘロヘロな姿から感動を与えてもらうっていうのは、 あまりに薄っぺらい気がします。感動の安売り…

僕がこの番組をほとんど観ないのは、その安売り感なんです。

もちろん、今回頑張った欽チャンには「ごくろうさまでした」という思いはあります。もしかしたら死んじゃうかもしれない…そんな日テレさんからの無 謀(と僕には思える)オファーを快く受けたわけですし、それに向けてのトレーニングもしてきた(らしい)んですから。自分が走ることで、1人でも多くの人 を勇気づけられれば… きっとそんな純な気持ちだったんだと思います。

でも、ですね… 欽チャンがヘロヘロになっていく様を逐一観ている人たちは、スタジオとかメイン会場にいる他の出演者だったりするわけです。ま、出 演者の方々は、それまでぶっ通しでテレビに出てて、ほぼ徹夜状態だから、それはそれでシンドいし、同じ番組の出演者として素直に応援してると思うんです が、テレビを観ている一般の人たちは、しょせんテレビの前でお茶を飲んだり、ゴロンと横になったりしながら観てるわけですよね。何か、上から見下ろしてる 感じがするんですが… ポテチを食いながら「欽チャン、がんばれ〜」なんて言ってみたところで、どうなんでしょ? 「今、テレビの前で応援してます!」な んつーファックスを送る人もいたりして… これはもう、完全に単なる傍観者です。傍観者なのに、チャリティに心底参加してる気になってる… いや、参加し た気にさせてるのが制作側のマジックなんでしょう、きっと。

…で、今回僕が一番「チッ」って舌打ちしてしまったのが、この番組の翌日の夜、同じ日テレで欽チャンのマラソンの舞台裏を撮影したものを番組として放送してたことです。
1粒で2度オイシイ?… グリコ?… そんな気がします。
自分らで作った番組、それも「愛は地球を救う」なんつーお題目を掲げたものを、翌日には「ウラも見せちゃいまぁ〜す」っていうお気楽さ… これがどうにも安っぽい…
「どうです? これはこれで感動でしょ?」みたいなニヤケ顔で話しかけられてるみたいで、実にキモいです。

いつからですかね、テレビが自分たちのウラも平気で見せちゃうようになったのは…
そのくせ「ヤラセで番組を作ることはけしからん!」なんて、他の局を非難したりして。日テレさんに限らず、そこらへんの矛盾は誰も感じてないんでしょうか。

あと、この事後番組の告知を見て瞬間的に思ったのは…
「ってことは、欽チャンにはここでの2次使用料としてのギャラも派生するわけか」
ってことでした。欽チャンにその気はなくとも、ギャラはしっかり支払われるんでしょうね、きっと。
たぶん来年も同じことが繰り返されるわけで… ん〜、もうお腹いっぱいです…(>_<)