Vol.5 キャラについて

ビデオ、持ってますから

 自慢じゃないけど、僕はあの長寿刑事ドラマ『太陽にほえろ!』フリークです。
僕の中学時代からスタートして大学卒業後までやってたもんなぁ。
15年くらいもやってた、ウルトラ人気番組だったわけです。
 放映は毎週金曜の20時から。チャンネルは日本テレビ系列。
三菱電機1社がスポンサーになってた。とにかく、何がスゴイって、
番組の人気絶頂期には、今のように「次週はプロ野球中継のためにお休みです」って
ことが絶対になかったのだ。

日本テレビでっせ、日本テレビ! 今や「やっぱり巨人があってこそのプロ野球ですネ」
などという、およそ報道機関にあるまじき片寄った報道を平気でやる放送局なのに、
当時はそういうことがいっさいなかったんだなぁ。まあ、それほど『太陽にほえろ!』が
凄かったのか、それとも石原プロモーションの力だったのか、わかりませんがネ。
 とにかく、あの番組の印象的になシーンは、翌日、学校でも話題沸騰で、
特に早見淳刑事(通称マカロニ/萩原健一)とか柴田純刑事(通称Gパン/松田優作)の
殉職シーンは友達同志で真似し合ったもんです。「あちぃなぁ〜〜」とつぶやきながら
四つん這いで動いて倒れる(←マカロニが通り魔に刺された時)、自分の腹に手を
あてがい、それをおもむろに見つめて「なんじゃあ〜、こりゃ〜〜!」と叫ぶ
(Gパンが助けたチンピラ合田に撃たれた時:これは有名ですね)、
なんてのは定番中の定番になってた。
 ちなみに、マカロニ、Gパンの後は、テキサス(三上順/勝野洋)が
「お、お世話になりました……」、ボン(田口良/宮内淳)が「ボ……ス……」、
殿下(島公之/小野寺昭)は交通事故のため何も言えず、
スコッチ(滝隆一/沖雅也)が「死…に…た…く…な…い」(病死)、
ロッキー(岩城創/木之元亮)が「ロッキー…山…脈…」、
ゴリさん(石塚誠/竜雷太)が「大丈夫、僕は、死なない」、
ボギー(春日部一/世良公則)が「ね…え…ちゃん…カッコわりいなぁ…」、
ラガー(竹本淳二/渡辺徹)が「いてぇ〜……」、
そして山さん(山村精一/露口茂)が
「お父さん、今から帰るからな…」っていう殉職シーンになってました。
                  (※以上、殉職順……だと思う)

 それにしても、今だと超人気ドラマ!!って言われてても、3ヵ月しかやらないのは
何とも寂しい限り。っていうか、あの頃のドラマってどれも、えらく長いクールで
やってたような気がするんだけど。もう、ああいう『太陽にほえろ!』みたいな番組は、
できないんですかねぇ。
 そんな懐かしい気持ちもあって、実はビデオ、コツコツと買い集めてます。
で、それをヒマな時には何度も観て、ほんのりとした満足感に浸っているんですよ。
何度観ても、飽きないっすねぇ。今は携帯電話なんかが当たり前の時代に
なっちゃったから「あの殉職しちゃった刑事たちが、もし携帯持ってたらあんなことには
ならなかっただろうに」
なんつーことまで、シミジミと考えてます。

俺って誰?

 あの番組の面白かったのは、ボス(藤堂係長/もちろん石原裕次郎)以下、
それぞれのキャラがはっきりしていて、毎週それぞれが主役的な役回りをやってたこと
じゃないですかね。
そして、その主役に他のキャラがうまく絡んでいく……。
何か、これってバンドとか会社とか、少人数であろうが大組織であろうが、
グループを形成した場合にそのまま当てはまるような気がします。
 ボスは時に非情になれる強さを持ち、結果的に部下をグイグイ引っ張る。
そこに冷静に物事を判断できて、ボスと部下の間のクッションにもなるNo.2的な存在の
山さんがいる。人情派にはゴリさん、チョウさん(野崎太郎/下川辰平)、
トシさん(井川利三/地井武男)、クールなキャラは殿下、
スコッチ、ジブシー(原昌之/三田村邦彦)、デューク(島津公一/金田賢一)、
お笑い系にドック(西條昭/神田正輝)、ボギー、マイコン(水木悠/石原良純)、
DJ(太宰準/西山浩司)、若手熱血漢にマカロニ、テキサス、ボン、ロッキー、
スニーカー(五代潤/山下真司)、野獣系にGパン、ブルース(澤村誠/又野誠治)、
女性キャラにシンコ(内田伸子/関根恵子)、マミー(岩城令子/長谷直美)
……こういういろんなキャラがいて1つのチームになってるわけです。
 で!我がヘンシモの場合、一体誰が誰なのかについて、
唐突に考えてみたわけです。ツカサ氏はリーダーだからやっぱりボスか?
フジは見た目は野獣派だからGパンにしたいけど、
犬が苦手だから意外とチョウさんあたりの人情派?
ルイスはクールみたいだから殿下あたり。
するってぇと、僕はやっぱり山さんってとこでしょうか。

お笑い系がいない!と思ったんだけど、実はバンドそのものがお笑い系の
キャラだったりするしなぁ。
“若手"熱血漢なんて、いるわきゃないし、まして女性キャラもなぁ。
 僕自身のことを自分で解析してみると、昔からトップに立つってのは、
あまりハマってなかったような気がするんです。
自分がリーダーになったバンドって絶対長持ちしなかったし……。
自分の部下とか、そういう下の人に対して"非情"にはなれんのですわ。
それじゃあ、もしかして俺って山さん?……でもなぁ、いつも「まぁまぁ、皆さん、
落ち着いて、楽しくやりましょうや。ヘッヘッヘッ」ってな感じだからなぁ。
山さんは決して「ヘッヘッヘッ」なんつー笑い方しないもんなぁ……。
みなさん、僕は一体どうなんでしょう?あっ、ほんとはですね、スコッチとか
デュークみたいなクールなキャラに憧れてるんですよ、これでも!
 え〜〜、皆さんもお暇でしたら、ヘンシモのメンバーを『太陽にほえろ!』に
当てはめたら、誰が誰?って考えてみて下さい。ルイスとか、女性キャラなんてのが
意外とイケそうですゼ!

                    つづく