Vol.7 CAN I SMOKE HERE ?

Vol.7 CAN I S喫煙派?禁煙派?

 なんと言うか、僕にとってはここ最近の世の中は空前の"禁煙&嫌煙ブーム"に
思えて仕方ない。あえて『ブーム』と言わせていただく。
いや、そりゃ確かにタバコを喫わない人にとっては、その近くでプカァ〜とやられた日にゃ、
とんでもなく迷惑なのは十分承知しているし、そういう人に迷惑をかけないのは当然の
ことだ。
まして、吸い殻をポイ捨てしないとか、小さな子供や妊娠している女性のそばでは
喫わないとか、そういうマナーは喫煙者として守るべきだと思ってる。
公共の場で喫う時は、ちゃんと喫煙コーナーに行って喫う……当たり前のことだし、
だからと言って「いやぁ、僕らスモーカーは肩身は狭くて。えっへっへっ……」
なんつーことは、これっぽっちも思っちゃいない。だって当たり前だもの。
世の中にゃ、タバコの煙が嫌いな人だって、たくさんいるんだから。
えぇ、えぇ、わかってますって!

わかってますけどね……どうなんだろ、ここんとこの"嫌煙""禁煙"の大合唱は。
 この春に、東京の私鉄の駅から喫煙コーナーが消えた。僕の大好きな飛行機なんざ、
とうの昔から全席禁煙だし、我がタイガースファンの聖地である甲子園球場も
全面禁煙になった。まあね、それも仕方ないかなって思ってました、はい。
それでもまだ「ここでなら喫ってもいいですよ〜」っていうスペースを
確保してくれてるから。

 だけどね「子供が観ている時間帯に、テレビでタバコのCMは流しちゃいかん」だの
「ドラマの中の喫煙シーンはダメ」とか、そりゃちょっと違うでしょうに。
あと、自販機を午後11時以降は使えなくしちゃってることとかね。
要するに「子供に悪影響を与えるから」っていう理由なんだけど、
なんか釈然としないんだよなぁ。
 オトナになるまではタバコはダメ!って単なる"しつけ"だろうに。
しつけなんだから、家庭で親が教育すべきことで、世間がわざわざ騒ぐことでも
ないと思うけど。僕には子供がいないからエラそうには言えないけど、
あえて言わせてもらうと「それじゃ親として、あまりに他力本願過ぎじゃん?」なんだなぁ。
そんなコマーシャルを観たら、ウチの子がタバコを喫うようになるかもしれないでしょ!
ムキィ〜〜!!とか、タバコの自販機がいつでも稼動してると、子供が買うかも
しれないじゃないですか!プンプン!!ってさぁ、いくらなんでもおかしいでしょ。

 あの『太陽にほえろ!』で"Gパン"こと松田優作(役名:柴田純)が殉職する時、
最後の力を振り絞ってタバコを口にくわえるシーン……カッコよかったなぁ。
事件が解決した時、七曲署の屋上でヤマさんとボスがタバコをくゆらせるシーンも、
シブかったなぁ。でも、だからと言って、それを観て
「よぉ〜し、オレもタバコ喫うぞ〜!」とは思わなかったんじゃないかなぁ。
タバコがあってこそ、より印象的なシーンになっているってこともあるんじゃないかなぁ。
 アメリカじゃ、禁煙できない者は社会的脱落者、とまで言われてるらしい。
ん〜、何ごともすぐにヒステリックに騒ぐアメリカらしい話です。
そこまで言うなら、あの過剰なまでに甘いアイスクリームとかケーキも
どうにかしたらどうよ?度が過ぎるほどの肥満がやたら多いやんか!
で、そういう妙な国の風潮にすぐ同調しちまうのが、我がニッポンって国でね。
「禁煙は、国際社会の常識なんですっ!」なんつって口をとんがらかせてる
“おエライさん"とか"著名人"の何と多いことか。
 そんならさ、夜、電車の中で酒に酔ってヘロヘロになってる連中も、
どうにかしてくんないかな。こちとら滅多に酒飲まないし、
はっきり言ってすんげー迷惑してるんだけど。
禁煙車があるんだったら『禁酒車』も作ってくんないかな、マジで。
こっちは喫いたいのを我慢して社会で生きてるんだから、酔っぱらいも
ちったぁガマンしろって!
「タバコなんて百害あって一利なし」—-そんなこたぁね、重々承知してるんですよ。
でも、これはもう、精神的な安定剤みたいなもんですから。
他人には迷惑かけないように、これからもプカァ〜〜って生きていくつもりです。

                   つづく